Wi-FIの速度が遅いと感じた時の改善方法は?速度の目安・平均・計測方法を紹介

Wi-FIの速度が遅いと感じた時の改善方法は?速度の目安・平均・計測方法を紹介

Wi-Fiの速度が遅いと感じた時は、速度を計測し、原因に合わせた対策をする必要があります。
そこでこの記事では、次の3点について詳しく紹介します。

  1. 快適にインターネットが使えるWi-Fiの速度の目安
  2. Wi-FIの速度を測定する方法
  3. 速度が遅くなる原因と改善方法

必要な回線速度は、用途によっても異なります。
まずはどんな時にどれぐらいの速度があれば、快適にインターネットが使えるのかをチェックしてみましょう。

1.用途別|快適にインターネットをするために必要な回線速度の目安

用途別|快適にインターネットをするために必要な回線速度の目安

快適にインターネットを使用できる回線速度を用途別に一覧にまとめました。

【用途別】快適にインターネットをするために必要な回線速度の目安

用途 回線速度
メール・LINE 128Kbps〜1Mbps
WEBサイトやSNSの閲覧 1Mbps〜10Mbps
SNSに写真を投稿 3Mbps
SNSに動画を投稿 10Mbps
ZOOMなどのビデオ通話 10Mbps~15Mbps
動画視聴 3Mbps〜25Mbps
オンラインゲーム 30Mbps~100Mbps
ライブ配信 30Mbps以上

では回線速度の目安について、用途別に詳しく説明します。

1-1.メールやラインを快適にするために必要な回線速度の目安

メールやラインを快適にするために必要な回線速度の目安

メールやLINEの送受信を快適に行える回線速度の目安は「128Kbps~1Mbps」です。

メールやラインを快適にするために必要な回線速度の目安

用途 快適な回線速度
送信 1Mbps
受信 128Kbps〜1Mbps

LINEの音声通話やビデオ通話も、1Mbpsあれば快適に利用できます。
ただし容量の大きい画像や動画が添付したメールやLINEの送受信をする場合は、10Mbpsほどの回線速度が必要になります。

1-2.webサイト閲覧を快適にするために必要な回線速度の目安

webサイト閲覧を快適にするために必要な回線速度の目安

文字中心のwebサイトを快適に閲覧できる回線速度の目安は「1Mbps」です。

webサイト閲覧を快適にするために必要な回線速度の目安

サイトの種類 快適な回線速度(下り)
文字中心のサイト 1Mbps
画像が多いサイト 3Mbps~5Mbps
動画が多いサイト 10Mbps以上

ショッピングサイトやInstagramなどのように画像が多いサイトを快適に閲覧するためには、「3~5Mbps」の回線速度が必要になります。
音楽などの動画が多いサイトは、10Mbps以上の回線速度があれば快適に閲覧できます。

1-3.SNS閲覧、投稿を快適にするために必要な回線速度の目安

SNS閲覧、投稿を快適にするために必要な回線速度の目安

SNSの閲覧や投稿を快適に行える回線速度の目安は「3Mbps~10Mbps」です。

SNS閲覧、投稿を快適にするために必要な回線速度の目安

用途 快適な回線速度
Twitterの閲覧・文字の投稿 1Mbps~3Mbps
Instagram・TikTokの閲覧 4Mbps~5Mbps
写真の投稿 3Mbps
動画の投稿 10Mbps

Twitterに文字のみを投稿するなら、1Mbpsほどでも支障はありません。
回線速度が10Mbpsあれば、画像や動画が中心のInstagramやTikTokもスムーズに利用できます。

1-4.ZOOMなどのビデオ通話を快適にするために必要な回線速度の目安

ZOOMなどのビデオ通話を快適にするために必要な回線速度の目安

ZOOMなどのビデオ通話を快適に行える回線速度の目安は「10Mbps~15Mbps」です。
パソコンを使用してZOOMでビデオ通話を行う場合、以下の回線速度が最低でも必要になります。

PCでZOOMのビデオ通話を行うのに必要な回線速度

ビデオ通話の内容 画質 回線速度(上がり) 回線速度(下がり)
1対1のビデオ通話 高品質 600kbps 600kbps
720pHD 1.2Mbps 1.2Mbps
1080pHD 3.8Mbps 3.8Mbps
グループ通話 高品質 1.0Mbps 600kbps
720pHD 2.6Mbps 1.8Mbps
1080pHD 3.8Mbps 3.0Mbps
ギャラリー
ビュー
2.0Mbp(25名) 4.0Mbp(49名)
画面共有 50~150kbps 50~150kbps

参考サイト:https://www.ymobile.jp/
参考サイト:https://www.thn.ne.jp/blog_detail/

回線速度が「10Mbps~15Mbps」あれば、快適にビデオ通話を行えます。
ただしビデオ通話と同時に、他の作業を行いたい場合は、回線速度が30Mbps以上あるのが理想です。

1-5.動画視聴を快適にするために必要な回線速度の目安

動画視聴を快適にするために必要な回線速度の目安

動画を快適に視聴するために必要な回線速度は「3Mbps~25Mbps」です。
YouTubeやNetflix、Hulu、Disney+、U-NEXTの視聴には、以下の回線速度が推奨されています。

【YouTube】推奨されている回線速度

動画の解像度 回線速度
4K 20Mbps
HD 1080p 5Mbps
HD 720p 2.5Mbps
SD 480p 1.1Mbps
SD 360p 0.7Mbps

参考サイト:https://support.google.com/

【Netflix】推奨されている回線速度

動画の解像度 回線速度
標準画質(SD) 1Mbps
高画質(HD)720p 3Mbps
高画質(HD)1080p 5Mbps
4K 15Mbps

参考サイト:https://help.netflix.com/

【Hulu】推奨されている回線速度

視聴方法 回線速度
パソコン・テレビ・ゲーム機等 6Mbps以上
スマートフォン・タブレット 3Mbps以上

参考サイト:https://help.hulu.jp/hc/

【Disney+】推奨されている回線速度

画質 回線速度
高画質コンテンツ 5.0Mbps
4K UHDコンテンツ 25.0Mbps

参考サイト:https://help.disneyplus.com/

【U-NEXT】推奨されている回線速度

画質 回線速度
標準画質 1.5Mbps以上
高画質 3.0Mbps以上

参考サイト:https://help.unext.jp/guide/

各社が推奨している回線速度からも「25Mbps」あれば、高画質で動画の視聴を楽しむことができることがわかります。

1-6.オンラインゲームを快適にするために必要な回線速度の目安

オンラインゲームを快適にするために必要な回線速度の目安

オンラインゲームを楽しむためには、下りの回線速度とping値が重要になります。

  • 下りの速度:データを読み込む速度
  • ping値:応答速度

ping値の数値が小さいほど応答が速く、タイムラグが少ないため、快適にゲームを楽しめます。
ゲームの種類ごとの快適に遊べる速度やping値の目安は、以下の表をご覧ください。

【ゲームの種類別】下りの回線速度とping値の目安

ゲームの種類 下りの回線速度 ping値
スピードが速い対戦ゲーム
(フォートナイトなど)
70Mbps 15ms以下
MOBA系のゲーム
(ポケモンユナイトなど)
50Mbps 35ms以下
MMORPG
(ファイナルファンタジーなど)
30Mbps以上 50ms以下
あつまれどうぶつの森など 10Mbps 100ms以下

オンラインゲームをライブ配信したい人は、ライブ配信に必要な回数速度もチェックしておきましょう。

1-7.ライブ配信を快適にするために必要な回線速度の目安

ライブ配信を快適にするために必要な回線速度の目安

安定してライブ配信を行うためには、上り(アップロード)の回線速度が「30Mbps」以上必要になります。
回線速度が10Mbpsでも配信は可能ですが、次の2つに当てはまる光回線を利用すれば、よりスムーズに配信を行えます。

  • 上りの回線速度が30Mbps以上
  • ping値が30ms以下

電波干渉で音声や映像が止まるのを防ぎたい人は、無線ではなく有線で接続しましょう。

2.インターネット回線種別ごとの回線速度の目安

インターネット回線種別ごとの回線速度の目安

光回線・ホームルーター・ポケットWi-Fi・携帯電話の回線速度の平均値は以下の通りです。

インターネット回線種別と回線速度の目安

回線種別 下り 上り Ping値
光回線 354.6Mbps 303.8Mbps 27.2ms
ホームルーター 178.0Mbps 17.6Mbps 81.4ms
ポケットWi-Fi
(モバイルルーター)
57.6Mbps 14.3Mbps 86.0ms
携帯電話
(携帯キャリア)
113.2Mbps 19.5Mbps 58.4ms

参考サイト(各回線タイプの平均値(直近3ヶ月)):https://minsoku.net/speeds/

ではインターネット回線種別ごとの回線速度の目安と特徴を詳しく紹介します。

2-1.光回線の回線速度の目安

光回線の回線速度の目安

光回線とは、光ファイバーを利用した通信回線です。
インターネット回線の中で、最も速度が速く安定しています。

光回線の回線速度の目安

回線速度とping値 平均値
下り 354.6Mbps
上り 303.8Mbps
Ping値 27.2ms

光回線は通信速度が速く安定しているため、オンラインゲームやライブ配信、複数人とのオンライン会議も快適に行えます。
通信容量にも制限がないので、使い過ぎを気にせずに家族で利用することができます。

光回線を利用するためには工事が必要です。
利用料金は、月額4,000円~6,000円ほどになります。

光回線のメリット
  • 通信速度が速く安定している
  • 通信容量に制限がなく月額制で使い放題
  • 光電話を安く利用できる
  • アンテナなしでテレビが見られる
光回線のデメリット
  • 他のインターネット回線に比べて料金が高い
  • 開通工事が必要
  • 持ち運べない

2-2.ホームルーターの回線速度の目安

ホームルーターは、コンセントにつなぐだけでインターネット通信ができる据え置き型のルーターです。
光回線の次に通信速度が速く、WEBサイトの閲覧や動画視聴なども快適に行えます。

ホームルーターの回線速度の目安

回線速度とping値 平均値
下り 178.0Mbps
上り 17.6Mbps
Ping値 81.4ms

ホームルーターは工事も不要で、設定も簡単なので、手軽にWi-Fi環境を整えたい人におすすめです。
光回線に比べて料金も安く、月額3,000円~5,000円ほどで利用できます。

ホームルーターのメリット
  • 工事が不要ですぐに使える
  • 設定が簡単
  • ポケットWi-Fiより通信が安定している
  • 同時に接続できる台数もポケットWi-Fiより多い
  • 光回線よりも月額料金が安い
  • 引っ越し先でも使える
ホームルーターのデメリット
  • 光回線に比べると回線速度が遅い
  • 持ち運びができない
  • 時間帯や場所によって通信速度が遅くなることがある
  • 場所によっては電波が届きにくい

2-3.ポケットWi-Fiの回線速度の目安

ポケットWi-Fiは、持ち運びが可能なルーターです。

ポケットWi-Fi(モバイルWi-Fi)の回線速度の目安

回線速度とping値 平均値
下り 57.6Mbps
上り 14.3Mbps
Ping値 86.0ms

ホームルーターに比べると通信速度は劣りますが、WEBサイトの閲覧や動画視聴も問題なく行えます。
工事も不要で月額3,000円~5,000円ほどで利用できるので、外出先で気軽にWi-Fiを使いたい人におすすめです。

ポケットWi-Fiのメリット
  • 工事が不要ですぐに使える
  • 持ち運びが可能
  • 光回線より料金が安い
ポケットWi-Fiのデメリット
  • 光回線やホームルーターに比べて回線速度が遅い
  • 複数人で使うと通信速度が遅くなる
  • 通信容量に制限があるプランがほとんど

2-4.携帯電話の回線速度の目安

携帯電話の回線速度の目安

携帯電話の回線速度は、通信システムによって以下のように異なります。

携帯電話の回線速度の目安

通信システム 最大通信速度
3G 384kbps
4G 37.5Mbps
4GLTE 1.7Gbps
5G 20Gbps

参考サイト:https://k-tai.watch.impress.co.jp/

おすすめの用途は以下の通りです。

  • 3G:文字中心のWEBサイトの閲覧
  • 4G:WEBサイトや動画の閲覧、写真・動画の投稿
  • 4GLTE:WEBサイトや動画の閲覧、ライブ配信
  • 5G:WEBサイトや4K・8K動画の閲覧、オンラインゲーム

回線が混雑している時は、4G/4GLTEから3Gに切り替えた方が通信速度が速くなります。
高画質の動画やオンラインゲームも快適に楽しみたい人は、5G対応の携帯電話を利用するのがおすすめです。

3.Wi-Fi回線速度の測定方法

Wi-Fi回線速度の測定方法

Wi-Fi回線速度は、次のようなサイトで簡単に測定することができます。

  • Fast.com
  • USEN GATE 02
  • Speedtest.net(Speedtest by Ookla)
  • ブロードバンドスピードテスト
  • BNRスピードテスト
  • Google
  • みんなのネット回線速度「みんそく」
  • RBB SPEED TEST

ではWi-Fi回線速度の測定方法をそれぞれ詳しく紹介します。

3-1.Fast.com

Fast.com

「Fast.com」にアクセスすると、自動で測定が開始し「下りの速度」が表示されます。
詳細を表示をクリックすれば、次の値を確認できます。

  • アップロード:上りの速度
  • レイテンシ(アンロード済み):1人でインターネットを使用している時のping値
  • レイテンシ(ロード済み):複数人で同時にインターネットを使用している時のping値

丸い矢印のマークをクリックして、測定し直すことも可能です。

3-2.USEN GATE 02

USEN GATE 02

「測定開始」をクリックすると、用途別の回線スピードが表示されます。
項目は以下の通りです。

  • Webサービス(Webサイトの閲覧、SNS利用、ビデオ通話)
  • 動画閲覧(YouTubeの高画質、フルHD、4K)
  • ゲーム(オンラインゲーム、スマホアプリゲーム)
  • ビジネス(メール、ビデオ会議、クラウド利用、動画や画像の大容量通信)

「快適」「普通」「ストレス」のいずれかの判定が下ります。
よく利用する項目が「快適」になっているかを確認しておきましょう。

3-3.Speedtest.net(Speedtest by Ookla)

Speedtest.net(Speedtest by Ookla)

「GO」をクリックすると、次の3つが表示されます。

  • DOWNLOAD Mbps:下りの速度
  • UPLOAD Mbps:上りの速度
  • Ping ms:ping値

「Change Server」して、接続先のサーバーを変更することも可能です。

3-4.ブロードバンドスピードテスト

ブロードバンドスピードテスト

「スピードテストを開始する」をクリックすれば、次の3つが表示されます。

  • ピン:ping値
  • ダウンロード速度:下りの速度
  • アップロード速度:上りの速度

「自分のエリアの結果を閲覧」をクリックすると、日本国内の平均値を確認することもできます。

3-5.BNRスピードテスト

BNRスピードテスト

「下りの速度」と「上りの速度」を別々に測定することができます。
左上の「Ping」や「TraceRoute」をクリックすれば、それぞれの値が表示されます。

3-6.Google

Google

Googleの検索窓に「スピードテスト」と入力すると、「インターネット速度テスト」がトップに表示されます。
「速度テストを実行」をクリックすれば、次の3つの結果がわかります。

  • ダウンロード速度:下りの速度
  • アップロード速度:上りの速度
  • レイテンシ:Ping値

「インターネット速度は高速です。このインターネット接続では、同時に複数のデバイスへのHD動画のストリーミングを処理できます。」などのコメントも付いています。

3-7.みんなのネット回線速度(みんそく)

みんなのネット回線速度(みんそく)

住んでいる地域の平均ダウンロード速度に比べて、速いか遅いかを測定してもらえます。
測定結果がサイトに投稿される仕組みになっていて、他の人の測定結果も見ることができます。

3-8.RBB SPEED TEST

RBB SPEED TEST

郵便番号・接続状態・回線を入力し、「測定」をクリックします。
ダウンロード速度とアップロード速度が表示されます。

4.Wi-Fiの回線速度が遅い原因と対処方法

Wi-Fiの回線速度が遅い原因と対処方法

Wi-Fiの回線速度が遅い原因と対処方法をまとめて紹介します。

  • ルーターの位置が悪い→位置を変更or中継機を導入or有線で接続
  • 同時に複数の端末を使用している→端末数を減らす
  • 端末やルーターの一時的な不具合→端末の再起動orアプリの削除
  • パソコンやスマホのOSが古い→最新のOSにアップデート
  • 電波障害が発生している→有線で接続or5GHz帯対応を使用
  • ファイアウォールの設定→ルーターを登録しておく
  • ルーターの接続方式がIPv4→IPv6に切り替える
  • ルーターやLANケーブルの劣化→交換する

では原因と対処方法をそれぞれ詳しく説明します。

4-1.ルーターの位置が悪い→位置を変更or中継機を導入or有線で接続

ルーターの位置が悪い→位置を変更or中継機を導入or有線で接続

ルーターの位置が悪いと、Wi-Fiの電波が届きにくくなって、通信速度が遅くなってしまいます。
よくあるパターンは次の2つです。

  • ルーターと端末の距離が遠い
  • 電波を遮るものがある

Wi-Fiの電波が届く範囲は、屋内で100m程度です。
ただし電波の強度は、ふすま1枚を隔てただけでも弱くなります。

つながりやすいように、ルーターと端末はなるべく近くに置くのがおすすめです。
コンクリートの壁や床暖房がある場合は、中継機の導入や有線での接続を検討しましょう。

4-2.同時に複数の端末を使用している→端末数を減らす

端末を10台使用すると、1台の場合に比べて通信速度が半分程度になってしまいます。
ゲーム機を含めて使っていない端末の電源は「OFF」にしておきましょう。

4-3.端末やルーターの一時的な不具合→再起動orアプリの削除

端末やルーターの一時的な不具合→再起動orアプリの削除

次のような理由で端末に負担が掛かっている場合も、Wi-Fiがつながりにくくなることがあります。

  • 端末を長時間使用している
  • 複数のアプリやページを開いている
  • ルーターが熱を持っている

複数のアプリやページを開いたままにしていると、端末に負担がかかってしまいます。
上記にあてはまる場合は、不要なアプリを削除して、端末とルーターを再起動してみましょう。

4-4.パソコンやスマホのOSが古い→最新のOSにアップデート

パソコンやスマホのOSが古いことも、Wi-Fiがつながりにくくなる原因になります。
自分の端末だけWi-Fiがつながりにくい場合は、最新バージョンのOSに更新してみましょう。

4-5.電波障害が発生している→有線で接続or5GHz帯対応を使用

電波障害が発生している→有線で接続or5GHz帯対応を使用

電子レンジやコードレス電話は、Wi-Fiと同じ2.4GHz帯の周波数を発しています。
そのため同時に使用すると、電波障害が発生して通信が不安定になります。

近隣の住宅で電子レンジが使用されていることが原因で、電波障害が起こることもあります。
電波障害でつながりにくい時は、「有線で接続する」または「5GHz帯対応のルーターに変更する」のがおすすめです。

4-6.ファイアウォールの設定→ルーターを登録しておく

ファイアウォールの設定→ルーターを登録しておく

Windowsの標準セキュリティソフトには、パーソナルファイアウォールが組み込まれています。
ファイアウォールには許可していない通信を排除し、不正アクセスやウイルスの侵入を防ぐ役割があります。

スマホはWi-Fiが繋がるのに、パソコンだけWi-Fiが繋がらないという場合は、このセキュリティ機能が影響している可能性があります。
セキュリティが反応しないように、ファイアウォールの設定で、ルーターを登録しておきましょう。

4-7.ルーターの接続方式がIPv4→IPv6に切り替える

ルーターの接続方式がIPv4→IPv6に切り替える

「IPv6」は、従来のIPv4のように「網終端装置」を経由せずインターネットに接続できるため、回線が混雑しにくいのが特徴です。
アクセスが集中しやすい時間帯にインターネットを利用している人は、ルーターの接続方式をIPv6に切り替えてみましょう。

ルーターの接続方式をIPv6に切り替える方法

  1. プロバイダに連絡し、IPv6に申し込む
  2. IPv6対応ルーターを準備する
  3. ルーターでIPv6が使えるように設定する

4-8.ルーターやLANケーブルの劣化→交換する

ルーターやLANケーブルの劣化→交換する

性能が良いルーターやLANケーブルに交換すれば、劇的に通信速度がアップすることもあります。
ルーターの寿命は、4~5年です。

LANケーブルは20~30年使えますが、曲げたりひっぱたりしていると、もっと早く劣化してしまいます。
環境を見直しても通信速度が遅い場合は、ルーターやLANケーブルを新しいものに交換してみましょう。

5.改善しない場合は回線の乗り換えも検討しよう

改善しない場合は回線の乗り換えも検討しよう

上記の対策をすべて試しても通信速度が速くならない場合は、回線の乗り換えを検討してみるのがおすすめです。
通信速度が速いおすすめの光回線については、以下の表をご覧ください。

回線速度が速い光回線

光回線 下り 上り Ping値
NURO光 497.11Mbps 464.36Mbps 14.72ms
auひかり 493.96Mbps 455.66Mbps 15.58ms
ドコモ光 271.29Mbps 228.25Mbps 19.31ms
ソフトバンク光 315.62Mbps 235.04Mbps 16.33ms
フレッツ光ネクスト 272.49Mbps 219.4Mbps 20.15ms

※みんなのネット回線速度の平均値を掲載しています。

6.Wi-Fiの通信速度の用語説明

Wi-Fiの通信速度の用語説明

上りや下り、Ping値など、Wi-Fiの通信速度に関する用語につて詳しく説明します。

6-1.上りと下り速度とは?どちらが重要?

「上り」はアップロードの速度、「下り」はダウンロードの速度です。
インターネットは「下り」の作業に利用されることが多いため、「上り」より「下り」の方が重要とされています。

下り(ダウンロード)の作業

  • WEBサイトを閲覧する
  • YouTubeなどの動画を視聴する
  • 音楽や画像、アプリをダウンロードする

上り(アップロード)の作業

  • メールやSNSでメッセージを送信する
  • SNSに写真や動画を投稿する
  • ライブ配信をする

写真や動画の投稿、ライブ配信をする機会が多い人にとっては、「上り」が重要になります。

6-2.Ping値とは

Ping値とは

ping値とは「Packet INternet Groper」の略で、データの通信にかかる時間を表します。
数値が小さいほどタイムラグが少なく、数値が大きいほど操作が反映されるまでに時間がかかります。

ping値と応答速度の関係

ping値 応答速度
15ms以下 かなり速い
16ms〜30ms 速い
31ms〜50ms 普通
51ms〜100ms 遅い
101ms以上 かなり遅い

ping値が15ms以下なら、オンラインゲームも快適に楽しめます。
50msを超えると、ラグが頻繁に起こったり、通信が切断されてしまったりなどのトラブルが起こります。

6-3.通信速度の単位、Mbps・Gbpsとは

通信速度の単位、Mbps・Gbpsとは

インターネットの通信速度は、「bps」という単位で表されます。
bpsとは「bits per second」の略で、1秒間に送受信できるデータ量を表す単位として使われています。

最少の単位は「bps」で、桁数が増えると「K(キロ)<M(メガ)<G(ギガ)」を付した「Kbps」「Mbps」「Gbps」に変換されます。
MbpsはKbpsの1,000倍、GbpsはMbpsの1,000倍です。

  • 1Kbps=1,000bps
  • 1Mbps=1000Kbps=1,000,000bps
  • 1Gbps=1000Mbps=1,000,000,000bps

数値が大きいほど「1秒間にやり取りできるデータ量が多い=通信速度が速い」ということになります。

7.Wi-Fiの速度に関するQ&A

Wi-Fiの速度に関するQ&A

Wi-Fiの速度に関するよくある質問をまとめて紹介します。

7-1.PS5に必要な回線速度を教えてください。

PS5で快適に遊べる回線速度は、「下り100Mbps、上り30Mbps、ping値15ms以下」です。
必要最低限の回線速度は、「下り30Mbps、上り10Mbps、ping値30ms」になります。

対戦格闘ゲームを快適に楽しみたい場合は、「ping値15ms以下」が必須です。
ping値が50msを超えるとラグが増え、100msになるとゲームが中断されてしまうこともあります。

7-2.Nintendo Switchを快適にするにはどれくらいの通信速度が必要ですか

Nintendo Switchで快適にゲームを楽しめる通信速度は、「下り30Mbps以上、上り10Mbps以上、ping値20以下」が目安になります。
下りの速度が100Mbps以上あれば、Nintendo Switchで人気のゲームを短時間でダウンロードすることができます。

7-3.通信速度100Mbbsとはどれくらいですか?

通信速度100Mbbsは「1秒間に100Mbitのデータを送受信できるスピード」で、オンラインゲームや4K動画の視聴も快適に楽しむことができます。
1byte=8bitなので、100Mbit=12.5Mbyteとなり、100Mbbsだと1秒間に12.5MBのデータを転送できる計算になります。

7-4.上り速度と下り速度のどちらを見たら良いですか

上り速度と下り速度のどちらを見たら良いですか

「WEBサイトの読み込みが遅い」「ダウンロードに時間がかかる」という場合は、下りの速度を見る必要があります。
「下り速度=ダウンロードの速さ」なので、下りの速度が速ければ、次のような作業もサクサク行えます。

  • WEBサイトの閲覧
  • YouTubeなどの動画視聴
  • 音楽や画像、アプリのダウンロード
  • オンラインゲームの読み込み
  • 大容量のメールの受信

一方、上り速度はアップロードの速さになります。
写真や動画の投稿、ライブ配信を行う場合は、上りの速度もチェックしておきましょう。

7-5.Wi-Fiの回線速度はどれくらいが普通ですか。

Wi-Fiの回線速度はどれくらいが普通ですか。

Wi-Fiの回線速度は、平均130Mbpsです。

Wi-Fiの回線速度(直近3ヶ月の下りの平均値)

回線 下りの平均値(直近3ヶ月)
光回線 354.6Mbps
ケーブルテレビ回線 204.6Mbps
ホームルーター 178.0Mbps
携帯キャリア 113.2Mbps
ソフトバンクエアー 63.4Mbps
モバイルルーター 57.6Mbps
格安SIM 56.7Mbps
ADSL 12.8Mbps
平均 130.1125Mbps

参考サイト:https://minsoku.net/

一般的なWEBサイトなら10Mbps、高画質な動画視聴も30Mbpsあれば快適に楽しむことができます。
今使っているWi-Fiの速度が遅いと感じる人は、実際に測定してみるのがおすすめです。

Wi-Fi回線速度の測定方法については、こちらをご覧ください。
「3.Wi-Fi回線速度の測定方法」

8.Wi-Fiの速度のまとめ

Wi-Fiの速度のまとめ

Wi-Fiの速度が遅いと感じた時は、原因に合わせて次のような方法で対処しましょう。

【Wi-Fiの回線速度が遅い原因と改善方法】

  • ルーターの位置が悪い→位置を変更or中継機を導入or有線で接続
  • 同時に複数の端末を使用している→端末数を減らす
  • 端末やルーターの一時的な不具合→端末の再起動orアプリの削除
  • パソコンやスマホのOSが古い→最新のOSにアップデート
  • 電波障害が発生している→有線で接続or5GHz帯対応を使用
  • ファイアウォールの設定→ルーターを登録しておく
  • ルーターの接続方式がIPv4→IPv6に切り替える
  • ルーターやLANケーブルの劣化→交換する

快適にインターネットを利用できるWi-Fiの速度の目安は、「10Mbps~30Mbps」です。
オンラインゲームを楽しみたい場合は、「ping値が15ms以下」かどうかも確認しておきましょう。

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